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増田経済研究所『閑話休題』バックナンバー

【閑話休題】第127回・二百十日

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【閑話休題】第127回・二百十日

【日刊チャート新聞記事紹介】

[記事配信時刻:2013-09-02 17:30:00]

【閑話休題】第127回・二百十日


▼昨日の日曜日は、二百十日だった。9月1日。立春から数えて二百十日という意味だ。もう一つ、二百二十日というのもある。どちらも、台風襲来の特異日だ。統計的に、日本に台風がよく襲来する日なのだそうだ。9月1日は防災の日でもあるが、これには関東大震災の記念日という意味合いも込められている。

▼そもそも台風というのは、熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が17.2m/s(風力8)以上のものだ。また、 中心の位置が北半球で東経180度以西、東経100度以東にあるものに限られる(それ以外の地域で発生するものは、カリブ海ではハリケーンと呼び、インド洋ではサイクロンと呼ぶ)。

▼日本にやってくる台風は、フィリピンからインドネシア付近で発生する。いつも気象情報で私が混乱するのは、その「大きさ」と「強さ」の表現だ。気象庁が、台風のおおよその勢力を示す目安として用いているものだ。

▼よく台風の大きさと強さを組み合わせて、「大型で強い台風」のように報道されたりするが、これがよく分からない。例えば、この「大型で強い台風」と発表している場合、強風域の半径が500km以上~800km未満で、中心付近の最大風速は33~43m/sあって暴風域を伴っているということらしい。

▼ちなみに、「型」がなくてただ「強い台風」という場合は、強風域の半径が500km未満で、中心付近の最大風速は33~43m/sあって暴風域を伴っている。 気象庁では毎年1月1日以後、最も早く発生した台風を第1号とし、以後台風の発生順に番号を付けている。アメリカのハリケーンは、アルファベット順に名前がついている。

▼もともと、この「台風」という言葉だが、「颶風(ぐふう)」と呼んでいた。 中国語だ。昔から日本では、野分(のわけ、のわき)と呼んでいた。 明治の終わりに、時の(第4代)中央気象台長であった岡田武松が、気象用語として「颱風(たいふう)」を定着させ、それが一般に広まった。つまり、岡田が英語のタイフーン(typhoon)を「颱風」と訳したらしい。

▼この台風。ネットで面白い話を見かけたので、紹介しておこう。台風襲来のさなか、苛立ちと不安と緊張で満ちた車内や構内に、鉄道乗務員・駅員たちが吐いたほっと笑顔がこぼれるような「名セリフ」だ。これらの車内アナウンスが評判となり、ネット上で大賑わいとなったものをいくつか列挙してみる。

▼「横浜線は、この電車のみ運転致します。行けるところまで参ります! ご乗車になってお待ち下さい!」(JR横浜線、車掌)

▼「この業務から6時間、疲れていないと言えば嘘になります。しかし、私にもこの仕事を選んだプライドがあります。皆様を安全にお届けするまで頑張ります!」(小田急線、車掌)

▼「早くおうちに帰りたい気持ちは分かります、私も帰りたいです、でも押し合わないでください、電車は逃げませーん」(東横線、駅員)

▼「現在この電車は信号停車しておりますが、その信号が青梅線のものか中央線のものか私にも分かりません!」(青梅線立川駅手前にて、車掌)

▼「(以下、耳が割れるような信じがたいほどの絶叫で、これが構内に鳴り響いたそうだ。)本日は皆様にご迷惑をお掛けしまして、誠に、誠に、申し訳ございませんでしたっ。本当に申し訳ございませんでした!」(京王線新宿駅、駅員)・・・その迫力に、ごった返す人波も、瞬間、どっと笑い声に包まれ、なごんだそうだ。

▼ところで、台風を題材にした、国際ジョークというのもある。会社員に、「今日は台風だから休め」といっても、なかなか休もうとしない。そんなとき、アメリカ人には「今日、会社を休んだら英雄ですよ」と言ったら、すぐ休むそうだ。フランス人には「今日は休まないでください」と言えば、絶対に会社には行かないという。日本人には、お決まりの、「今日はみんな会社休んでいますよ」と言えばまず休む。

▼これもネット上で見かけたのだが、ささやかな親切をしたのに、がっくりきたという気の毒ながら、ついつい笑ってしまう男性の小話。台風でコンビニの自動ドアが止まっていて、女子中学生がその重たくなったドアを開けられずに困っていた。それを見た彼は、代わりにぐいと押し開いてあげた。彼は台風の中、びしょびしょになりながらも、わずかな幸福感に満たされた。するとその女子学生、「おじさん、ありがとうございます!」と白い歯を見せてお礼を言った。25歳(!)の男性のハートは砕け散って灰になり、強風に飛ばされて消えたそうだ。

増田経済研究所
「日刊チャート新聞」編集長 松川行雄




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