忍者ブログ

増田経済研究所『閑話休題』バックナンバー

【閑話休題】連載第1回・外国人と日本人の違い

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

【閑話休題】連載第1回・外国人と日本人の違い

【日刊チャート新聞記事紹介】

[記事配信時刻:2013-03-01 18:37:00]

【閑話休題】連載第1回・外国人と日本人の違い

※このコーナーでは、当研究所コラムニスト・松川行雄の執筆で「気の利いた話題」を月曜日から金曜日の連載で掲載していきます。毎日、夕方にアップします。

▼日本の株式市場では、圧倒的に外人投資家が幅を利かせている。このところ、個人投資家が奮闘しているが、総力戦ではとてもかなわない。国内機関投資家は、音無しの構えである。一体、外人はどのように日本を襲うのだろうか。PEG(Price Per Growth=成長率から割り出される投資指標)で銘柄を絞り込んで買うという説もある。景気循環の初動で大挙してやってくる、という説もある。いずれにせよ、彼らと日本人では、ものの考え方が違う。彼らがなにを考えて、どうしようとしているのか、なかなかわかりにくい。

▼ある大学で実験がなされた。大勢のアメリカ人と日本人に被験者になってもらい、脳波をチェックしたのだ。具体的にはこおろぎや鈴虫など虫の声を聞かせるのだが、そこで右脳と左脳とどちらが反応するか、という実験だ。周知の通り、日本人は虫の声を愛でる。アメリカ人は、たいてい雑音や騒音のようにしか聞こえないそうだ。ノイズ、でしかないのである。美しいとはとても思えないという。

▼右脳というのは、知覚・感性をつかさどる。左脳は、思考・論理をつかさどる。どういう結果が出たとお思いだろうか。おそらくこんな感じで想像する方が多いはずだ。日本人は右脳(感性)で聞き、アメリカ人は左脳(論理)で聞くと。ところが逆なのだ。日本人は左脳(論理)が反応しており、アメリカ人は右脳(感性)が反応している。驚きの結果だ。

▼ この解釈を聞くと、ああなるほどと思われるかもしれない。日本人は、虫の
声を明らかに論理・思考で聞いているのだが、それはそこに「意味がある」と思って聞いているからだそうだ。一種の言葉のようなものだ、と聴いているのだ。だから、その意味はわからないけれども、喜びや、悲しみなど、さまざまな思いが、そこに込められていると思って聞く。

▼ところが、アメリカ人は虫の声に「意味がある」とは思っていない。感性で聞いているため、ただの「おと」の羅列にしか思えないのだ。長年日本に住んでいる外国人(それはイタリア人なのだが)、二十年もたって、ようやく虫の声が綺麗だな、と思えるようになったと言ったのをわたしも覚えている。それも、どうして日本人が虫の声を美しいと思えるのか、それがわかった後に、自分も同じように美しいと思えるようになったというのだ。

▼つまらない例だが、この違いは天と地ほどの差がある。だから、乱暴な話、外国人が日本株を買ってくるといったときも、わけがわからないからとりあえず、一番指標となるような大型の、代表銘柄ばかりをどっと買い込むのだろうか。日本の社会は大企業を頂上に、中小のおびただしい企業群がピラミッド型で存在しており、これが不況にあっても大きな緩衝材の役割を果たしている。多くの新技術も、そうした中小企業から湧き上がってくることが多い。外国人がもっと日本のことを理解したら、今とはまた違った買い方をするのではないだろうか、と思ってみたりもする。

増田経済研究所
コラムニスト 松川行雄


日刊チャート新聞のコンテンツは増田足のパソコン用ソフト、モバイル用アプリから閲覧可能です。

15日間無料お試しはこちらから
https://secure.masudaasi.com/landing/pre.html?mode=cs
PR

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。