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増田経済研究所『閑話休題』バックナンバー

【閑話休題】連載第2回・月齢と相場

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【閑話休題】連載第2回・月齢と相場

【日刊チャート新聞記事紹介】

[記事配信時刻:2013-03-04 18:14:00]

【閑話休題】連載第2回・月齢と相場

▼古くて新しい話だ。株式相場を予測する上で、ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、クオンツ分析、さまざまな方法がある。その中で、とりわけ異色なのが天文学を使ったものがある。満月、新月の前後には相場が荒れる、というものだ。年初来高値をつけた2月25日は満月だった。翌日、窓を空けて日経平均が滑落。ほんとうなのだろうか。この説は、なにも市場に限ったことではなく、天変地異や事件、戦争などおよそ世の中が大騒ぎになることも、月の満ち欠けと関係がある、というものだ。

▼スティーブンスの小説『ジキル博士とハイド氏』のモデルとなった英国の職工チャールズ・ハイドは、満月の夜になると殺人を繰り返したという。狼男などというのも、この満月に人格が狂いやすいという経験則から生まれた逸話であるとも言われる。イラク戦争勃発、地下鉄サリン事件、阪神・淡路大震災、スマトラ沖大地震・大津波など、いずれも満月の日だった。

▼アメリカの精神科医アーノルド・リーバーの著書『月の魔力』という本は、世界でもベストセラーになった本だが、それによると、過去70年間にわたるニューヨークとマイアミという、もっとも治安の悪かった都市の重犯罪のデータを集計すると、圧倒的に満月・新月の日に集中している。

▼リーバーの実験に興味深いものがある。牡蠣(かき)というのは、満潮時に開き、プランクトンなどを食べ、干潮時には閉じる特性がある。カリフォルニアの牡蠣を採取し、ニューヨークの窓の無い実験室で飼育したところ、最初の一週間ほどは、その牡蠣がカリフォルニア時間で開いていた。やがて、ニューヨーク時間に開くようになった。水槽の中には満潮・干潮を感じ取る波はない。窓がないから、月の光も無い。牡蠣はどうやって違った土地の潮位を知り得たのだろうか。これも仮説だが、月と地球の間の微妙な引力のズレを感じ取っているのではないか、という。

▼とりわけ、月齢と相場の関係を研究したスティーブ・ピッツは、1637年のオランダのチューリップ暴落から1990年の日経平均の暴落まで、金融の歴史における8つの大きな暴落は、日食から6週間以内に起きた満月の6日前から3日後の間に発生したというのだ。それが偶然に起きる確率は、12万7千分の1未満だという。このいわゆる「ピッツ・ウィンドウ」が常に暴落につながるわけでは無いが、暴落が発生する時には、ピッツ・ウィンドウの時間枠の中でそれが起きる確率が高いとしている。

▼ちなみに、ピッツ・ウィンドウは毎年または2年に一度生じる。今年は3月から4月にそれが到来するというのだが・・。果たしてどうだろうか。

増田経済研究所
コラムニスト 松川行雄



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