【閑話休題】
[記事配信時刻:2017-07-28 16:20:00]
【閑話休題】第479回・気を付けようといっても、どうにもならないが・・・
▼地震である。一応、気を付けようと言うのだが、実際問題、どうしようもないのだ。なにができるというわけでもないのだ。が、とにかく注意しよう。
▼というのは、うちの家内というのは、かなり霊感が強い。わたし自身、そもそも幽霊というものをずっと見たことがないのだが、うちの家内と一緒になってからというもの、まあ出るわ出るわ。最初の3年というものは、とんでもないことが日常的に発生していた。それまでの、幽霊とは無縁の人生が、すっかり様変わりである。(もっともここ3-4年はぱたりとでなくなった)
▼余談だが、最近世間で話題になった松居一代・船越英一郎夫妻の騒ぎだが、ネット上に奥方自身がアップした動画は、家内によると見ないほうが良いらしい。あまりにも負の念というか、エネルギーというものが拡散していて、いわば呪いの拡散現象と変わらないというのだ。
▼霊感の強い人があれを見ると、場合によっては「さわり」がでたりするくらい、相当まずいらしい。生活や運の巡りが悪くなったり、気分が悪くなったり、あらぬことに巻き添えをくったり、とろくな目に遭わないとも限らない。確かに、死んだ人間の念より、生きている人間の念のほうが、はるかに強力なのだ。死霊より、生霊のほうがタチが悪いという、あれだ。
▼東京のような大都会に住んでいること自体が、そもそも体に悪い。なにしろ、あちこちから放たれている、恨みや嫉妬や憎しみなどの死のレーザービームを、無差別的に浴びながらわたしたちは歩いているのだから。
▼霊感の強い人間といっしょにいると、その人がアンテナになって、自分もいつしか影響を大きく受ける。いいのか悪いのかわからないが、わたしもそれでいろいろ考え方が変わったのは事実である。その家内が、2-3か月前だったと思うが、いきなり唐突に、「そろそろ地震に気を付けたほうがいいね。」と言ったのだ。ヒジョ~に気味が悪いのである。
▼逆に、人が多いということは、都合の良いこともある。万一自分が「あやかし」に憑かれてしまったり、つきまとわれたと思ったら、直接家には帰らないほうがよい。変なものを見たというだけの場合でもそうである。途中、コンビニや居酒屋に寄るのだ。たいていはそこで、彼らはもっと都合のよい人間に乗り換えてくれる。人混みで、「あやかし」を、言わば放り投げるのである。
▼家内の不気味な一言だが、幽霊と地震では、モノが違うので、当たらないかもしれないのだが、異常事態や異常な環境変化と言うものに対する感覚の鋭さというものは、もしかしたら同じように効くのかもしれないではないか。
▼犬は人間の嗅覚の7000倍の感度があるという。音もそうだ。猫も似たような能力がある。金魚ですらそうだ。彼らはわれわれ人間には見えない不可視光線を見ることができる。いわば、超能力である。よく「超能力など無い」という人がいるのだが、見当違いであろう。動物は、それが見えるのだ。では、彼らは超能力者なのか。動物に見える不可視光線を、たまたま見ることができる人間がいても不思議ではない。
▼もしも霊体が、一種のエネルギー体のようなものであれば、それを知覚してもなんら不自然ではなかろう。超能力だといって、自分に見えないものを無いということほど、非科学的な態度はない。なら、引力を見たことがあるのか。地球が丸いということを、どうしてあなたは信じるのか。
▼地震と幽霊は違う。が、もしかしたら、一種の自然現象であると解釈すれば、霊感のある人間というのは、霊にたいしてもきわめて敏感であり、おそらく地震にたいしてもそうであろう。
▼そこで改めて、地震の兆候についていろいろネットで探してみた。けっきょく「はずれ」なら、それでよいのだ。ただ、経験則を重視するなら、備えあれば憂いなしなのである。
▼まず、長野北部が問題だという説がある。信濃大町―新潟県糸魚川市で大地震が起きる可能性があるというのだ。
▼この説を述べているのは、立命館大・環太平洋文明研究センターの高橋学教授(災害リスクマネジメント)だ。高橋教授は、日本のみならず南米各国やフィリピン、ソロモン諸島で発生した数々の地震発生を事前に予測してきたプロフェッショナルである。昨年12月の茨城県北部地震、今年2月の千葉県北東部地震も的中させている。
▼高橋教授の「経験則」とはこうだ。
【ステージ1】それまでほとんど地震の起きていない場所でM2.5―M4の地震が起きる。
【ステージ2】その後、比較的静穏な時期が約60日続く。
【ステージ3】約60日後に、2とほぼ同じ場所で、M2.5―M4クラスの地震が発生する。【最終ステージ】半日~3日後にM5以上の地震が発生する可能性がある。
▼教授は「あくまで経験則であり、科学的なメカニズムは分からないとしている。95年の阪神・淡路大震災、11年の東日本大震災、昨年4月の熊本地震、同10月の鳥取県中部地震にこのパターンがあてはまっている。このような経験則がある以上、事前に警鐘を鳴らすことは必要だと、教授は述べている。
▼長野北部の中でも信濃大町~新潟県糸魚川市にかけての場所は、有名な糸魚川―静岡構造線と呼ばれる大きな断層がある。ユーラシアプレート上にあるが、東の太平洋プレート、南のフィリピン海プレートから常に圧を受けている。14年には長野県北部でM6.7の地震が起こっている。
▼このように、いつでも大地震が起きうる地形でありながら、昨年の11月以降地震は起きていなかった。ところが、今年5月19日以降、連続して地震が発生している(ステージ1)。
5月19日「M2.4、M2.6」
5月24日「M1.6」
5月27日「M2.5、M1.9、M3.9、M2.8、M2、M3.1、M2.4」
5月30日「M2.4」
6月2日「M2.2」
▼さらに不気味なことに、6月2日以降、地震がピタリと止まっている。現在がステージ2の“静穏な時期”とも考えられる。今後、ステージ3のM2.5―M4クラスの地震が起きたら要注意だ。その半日から3日後にM5以上の大地震が起きる可能性があるからだ。最終ステージの到来だ。
▼具体的に言えば、ステージ3の“直前地震”の目安は連続地震の約60日後だから、7.月19日~8月2日あたり。まさに今、そのど真ん中にいるということだ。警戒されたい。
▼この関東大震災(大正関東地震)でもいくつかの前兆現象があったと言われている。以下の通りである。
・水戸(茨城県)と銚子(千葉県)で有感地震が増加した。
・伊豆大島にある三原山で火山活動が活発になった
・富士五湖の1つである精進湖の水位が下がった
・富士五湖の1つである山中湖の水が濁った
▼東京大学名誉教授村井俊治氏が顧問を務める、 JESEAジェシア(地震科学探査機構)のメルマガ『週刊MEGA地震予測』において、最も警戒度の高い“レベル5”に2017年3月時点で、唯一指定されていたのが、南関東周辺のエリアだ。
▼曰く、「このエリアでは2016年の6月から9月にかけて、多くの地点で一度に5?以上の大きな動きが観測されるという“一斉異常変動”と呼ばれる現象が、5回も発生しました。この一斉異常変動は、東日本大震災が起こる前の東北地方でも発生しており、そのことを考えると非常に危ない状況です。また、その後、9月以降は『静謐状態』が続いているのも、大いに気になるところ。この『静謐期間』が長くなればなるほど、地震の規模が大きくなりかねないからです」
▼一方、海上保安庁が海底に設置した海底基準点による観測で、南海トラフの広範囲で大きな地盤変動が発生していることが明らかになっている。南海トラフでは将来的に、南海地震・東南海地震・東海地震という3つの地震が連動して起きるとされている。それらの3連動地震の前には必ず日向灘で地震が発生しているという事実も確認されている。よって、このエリアの動きも要警戒と言えると、同メルマガは指摘していた。
▼おおむね、大地震発生の5ヶ月前から3ヶ月前にこのような前兆現象が起こるものらしい。また、地震当日の朝には次のような事象も発生していた。地震雲の発生というのも確認されている。この地震雲は1995年に発生した阪神淡路大震災でも明石大橋付近で観測されているものだ。
▼2014年の長野で発生したM6.7地震の前も同じように地震雲が確認されていた。東日本大震災の前にも前兆現象があったことがわかっている。このときは、その1週間ほど前にM7.3(震度5弱)の地震が発生していた。ほかにも兆候はあった。6 日前に大量のイルカが茨城沖に打ち上げられたり、地震発生の数日前から耳鳴りを感じる人がたくさんいたのだ。
▼先ほどの、高橋教授の説と、村井名誉教授の説を一覧して、気が付くことはないだろうか。いずれも静謐期間(平穏期間)を経て、突如大地震が来るというパターンである。そして、いずれも、その静謐期間の前に、予告的な比較的大きな地震が起こったりしているということだ。高橋説では、予告的な地震から、静謐期間を経て本番がやってくるまで60日。村井名誉教授の場合、とくに東日本大震災の場合には、本震の5ケ月前~3か月前からこの「静謐期間」があったとしている。実際、東日本大震災の場合、前年の9-10月にいったん大きく群発地震が発生しており、その後はずっと静謐期間だったわけだ。5~6ヶ月後に、東日本大震災である。直前の二日間というものは、非常に群発地震が急増していたこともわかっている。
▼どうも、予震というものは、かなり早い段階で、それなりに大きな地震だったり、あるいは群発地震という形で表れているようにも思われる。そして『静謐期間』を経て、本震がやってきている。
▼今、南関東は先述の高橋教授説で言う長野地震警戒と同じく、『静謐期間』にあるわけだ。というのも、去年、どうだろうか、首都圏近郊にお住まいの人で、覚えがないだろうか。やたらとちょくちょく地震が発生していなかっただろうか。それが、今年にはいってから、たまにあるが、昨年のような頻度は無かったように思うのだ。一方で、九州や北海道、アリューシャン列島、ニューギニア、ニュージーランドなど、いわゆる環太平洋の大地震多発地域・『リンク・オブ・ファイアー』の線上では、大きな地震があちこちで発生している。この東京の静けさは、東海・東南海の静けさどうも気になる。
▼ちなみに、去る7月20日の夕刻、増田経済研究所の真上から、東京・埼玉方面に、一本の直線的な雲がずっと長く続いていた。飛行機雲ではない。一般によくネットで紹介されている地震雲より、やや太いように思うのだが、地震雲なのかどうなのか、まったく見当もつかない。もう一週間前のことだから、関係ないのかもしれない。気になり始めると、なんでも予兆ではないかと、落ち着かない。煽るつもりもないし、しょせんわかるはずのものではないが、やはり気を付けよう。
増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長
松川行雄
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