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増田経済研究所『閑話休題』バックナンバー

【閑話休題】第545回・山に登ると、体重減ります。

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【閑話休題】第545回・山に登ると、体重減ります。

【閑話休題】

[記事配信時刻:2018-10-26 16:19:00]

【閑話休題】第545回・山に登ると、体重減ります。

▼人によるのかもしれないが、わたしの場合はてきめんに、登山をすると体重が減る。先週末の日曜日、箱根の外輪山に上ったのだ。ほんの9kmの行程だったのだが、(体重を測るのを失念してしまったが)明らかに腹が引っ込んだ。

▼もともと緩めのジーンズを履いて日常過ごしているのだが、山から帰ってきた翌日、これが緩めどころか、ゆるゆるで、「ベルトをする」のではなく、「ベルトで締め上げている」状態である。でないと、ジーンズがずり落ちるのだ。

▼以前、もう4-5年くらい前であろうか、30年ぶりくらいで、登山をした。といっても、肩慣らしで、東京西の陣馬山→高尾山という、きわめて一般的なハイキングコースを歩く「つもり」でいたのだ。家族と一緒だったから、軽いメニューでいいや、と思った。もともと昔登山をしていた浅い経験から、ナメてかかり、地図もろくに見ないで行ったところ、えらい目にあった。

▼なんと、全工程16kmだったのである。これには往生した。わたしの経験では、幕営する場合でも、一日にだいたい8kmから10kmが通常のペースだったからだ。

▼おかげで、日頃の運動不足も手伝い、一週間近く、足腰の筋肉痛に悩まされ、最初の2-3日は歩行困難にすら陥ったものだ。

▼とまれ、この登山というのは大変な消費カロリーである。いいホームページがある。

(登山のカロリー消費計算)

http://www7b.biglobe.ne.jp/~photography/calorie.html

これによると、今回の登山自体の消費カロリーは2055kcal。その前と後の日常生活の一般消費カロリーを足して、合計でこの一日全体では3424kcalを消費したことになるらしい。

▼ちなみに、おにぎり一個が、168kcalであるから、登山そのものでおにぎり12個分、一日全体では20個分を消費した運動量だったということになる。もっとも、朝昼夜と飯を食ったから、おにぎり二個(一回当たり)の3回分、つまりおにぎり六個分は補充してしまっている。結果、一日全体としては、おにぎり14個分のカロリー消費をしたわけだ。確かに、それなりに体が軽くなったかもしれない。

▼ルートはこうだった。もともと、小田原から出ている箱根登山鉄道の支線で、大雄山まで行った。天狗で有名な最乗寺である。ここから外輪山に取りついたのだ。今回は、前回と違い、晴れて一人だ。基本的に、わたしは昔からたいていは、一人である。バイクのツーリングも一人。登山も一人。ペースが崩れるのが嫌なのだ。

▼ところが、わたしは5時起きでいく予定だったのだが、スマホに不慣れなため、アラームを変な設定にしてしまい、寝坊した。(しかも、家族は誰も起こしてくれないのだ)やっと家を出たのが8時過ぎ。大雄山についたのが11時。どこが登山口なのかうろうろしてしまい、無駄に時間を潰した。

▼以前お参りをしたときに、あ、ここに登山口がある、と思ったのは、一番奥、それも100段という石段を上ったところにある奥の院(十一面観音鎮座)あたりだった。が、言ってみると、どうもそれらしいものが無い。

(最乗寺と奥の院)

▼迷いに迷って、山門近くまで降りてやっと登山口を見つけそこから取りついたのだ。結局歩き始めたのは12時だ。明神ヶ岳頂上に着いたのは、なんと3時。潰れてしまったおにぎり2個となめこ汁(お湯をポットに入れていったのだ)で食って、3時半には下山。

(登山ルート)

▼もともとは、明神ヶ岳を起点に外輪山を縦走して、明星ヶ岳を通過、湯本まで降りて、電車で帰るつもりだったが、とてもではないが、遅すぎた。

(山頂)

▼このまま湯本を目指したら、もう夜になってしまう。ヘッドライトも持って来ていない。こりゃダメだとあきらめ、そのまま強羅に降りた。

▼平地(宮城野)に降りたのが、4時半。強羅駅にたどり着いたのが、5時過ぎ。わずか5時間弱の行程だったが、ことのほか上りのガレ場には難儀をした。長年、大学のころから使ってきた革の登山靴は、ぶっ壊れてしまった。

▼ただ、今回の山上りでいいことはあった。足がほとんど痛くないのだ。一応痛いのだが、前回高尾山でエライ目に遭ったのとは雲泥の差。翌日でさえ、前回のような歩行困難を覚えなかった。ちょっと痛いな、くらいである。

▼日頃、まったく運動らしい運動をしていない。品川から自宅までの30分の距離を歩くと言うノルマは、もう2年近くサボっている。が、どうしたことだろう。

▼ふと、そこで思い当たったのだ。毎日わたしはストレッチをしているのだ。前屈や、開脚前屈や、昔スポーツジムのトレーナーに教わったものや、会員が教えてくださったその種の本の、関節を柔軟にするストレッチなど織り交ぜて、全部で12項目のストレッチをしているのだ。

▼12項目というと、大変そうに見えるが、そこは軟弱なわたしのことだ、1項目当たりわずか20秒だ。それも、きちんとストップウォッチを計っているわけではなく、頭でカウントしているから、実にいい加減であり、ペースは速い。

▼たったこれだけなのである。が、毎日ほぼ欠かさない。前回と違うのは、このストレッチだけなのである。恐るべし、ストレッチ。みなさんも、嫌にならない程度、毎日続けることができる程度のストレッチをお勧めする。おそらくご自身想像以上の、絶大な効果をもたらしてくれるはずだ。

▼わたしのが参考になるかわからないが、わたしがやっているストレッチの要件、ポイントというのは、キーワードは「関節・股関節」の可動範囲拡大と「体幹」強化だ。対象は足腰、お尻、背中、胸部(というより、肩甲骨)、そして腕全体である。
たったこれだけで、60兆個の細胞が日々老いていく肉体の中でも活性化するらしい。

▼残念ながら、緩んだジーンズも、その後のリバウンドで(食ってしまったらしい)また腹だけでっぷり出てしまった。元の木阿弥とはこのことだ。どうも、山を登り続けなければいけないらしい。幕営できるような日程など取れないが、返って日帰りで低山徘徊ていどなら時間はとれるだろう。みなさんも、ちょっと歩いてみませんか。

増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長
松川行雄



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