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増田経済研究所『閑話休題』バックナンバー

【閑話休題】第15回・4年に1回の株式相場サイクル

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【閑話休題】第15回・4年に1回の株式相場サイクル

【日刊チャート新聞記事紹介】

[記事配信時刻:2013-03-22 17:00:00]

【閑話休題】第15回・4年に1回の株式相場サイクル

▼俗に「オリンピック相場」と言う。オリンピックの年に相場がどうなる、という話ではない。4年に1回のサイクルという意味で使われる。この習性は、米国株式市場でつとに指摘されてきたアノマリー(説明のできない現象)である。

▼結論からいえば、連邦議会の中間選挙の年のボトムが起点となってブルトレンド(上昇相場)が始まり、大統領選挙年にピークをつける、というものだ。途中、一番上昇率が大きくなりやすいのが大統領選挙の前年だと言われている。

▼実際、過去10数年を振り返ってみると、確かに中間選挙のあった年の底値あたりを基点とすると、そのような傾向が見てとれる。偶然であろうか、中間選挙の年というのは、イラク戦争を目前に控えていたり、サブプライムショック暴落後の底入れ時期だったり、あるいは90年代でいえば、ちょうどアジア通貨危機だったり、マイクロソフトの「ウィンドウズ95」の発売目前であったり、とかなり米国の経済を大きく動かすイベントが発生していた。

▼もともと、このアノマリーの考えというのは、中間選挙の後、次の大統領選挙に向けて、現職大統領がその立場の強さを最大限利用して、政策のばらまきを行なうことで、株価には好感される材料が頻発するということからきている。従って、大統領になってしまった後は、政策面ではかえって不毛の期間ということになり、株価的には買いの材料が乏しいということになろうか。

▼さて、この4年周期のアノマリーに基づくと、今の状況はどうなるだろうか。 オバマ政権2期目が今年スタートを切ったわけだが、3期目はない。ルーズベルト大統領が第2次大戦中、異例の3期目をやったが、これは大戦という国難の時期であったから、例外である。次は、現職が存在しない。つまり、選挙まで現職大統領によるばらまき政策は、期待できないということになる。次の選挙は、2016年である。

▼となると、カレンダーを逆算すれば、中間選挙は2014年である。中間選挙は11月に行なわれる。上院議席は3分の1が、下院は全議席が改選となる。大統領というなかば独裁的権限に対する唯一の対抗勢力であるだけに、ここが大統領の与党が握るか、野党が握って「ねじれ」現象となるかで、ずいぶん政策の実行効率性が変わってくる。

▼現在は、その「ねじれ」現象となっている。そして、株式相場がブル相場を謳歌できるのは、その中間選挙の前、つまり、2014年夏場くらいまで、というのが限界線ということになる。現在は2013年の3月であるから、約1年半ほどの時間が残されているだけということだろうか。もちろんこれはアノマリーであり、絶対的なものではないのだが、戦後の相場循環を見てみると、確かにこの中間選挙から大統領選挙までのトレンドでいかに稼ぐかが、勝利の方程式であったことは立証される。結果論とはいえ、このアノマリー、なかなか馬鹿にしたものではない。

増田経済研究所
コラムニスト 松川行雄


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