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増田経済研究所『閑話休題』バックナンバー

【閑話休題】第356回・日本人もびっくり、日本人の発明。

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【閑話休題】第356回・日本人もびっくり、日本人の発明。

【日刊チャート新聞記事紹介】

[記事配信時刻:2015-04-10 18:28:00]

【閑話休題】第356回・日本人もびっくり、日本人の発明。

▼どこぞの国では、やたらとなんでも自分の国が起源だと言い立てている。寿司も、日本刀も、自分の国に起源があったとのたまう。あろうことか、漢字ですら、中国が発祥ではなく、自分の国だと言って、中国人から呆れられているていたらくだ。

▼それに比べて、日本人はおとなしい。一々、これは自分の国の発明だなどと威張ったりはしない。だから、ここではことさらに、日本人の発明なるものを一挙に書き並べてみようと思う。日本人はおろか、アジアの人々も改めてその事実を知ってびっくりという代物ばかりだ。

▼挙げていけば、でるわでるわ。こんなに日本人は発明したのか、と正直驚く。日本人も意外に知らない。もちろん、古代に遡ったら、中国などの発明にとてもかなわないだろう。そうではなく、戦後の発明に限った話だ。それも、世界中で、人間の生活を根本的に変えてしまったような発明である。

▼日本の公益社団法人発明協会は「戦後日本のイノベーション100選」なるものを発表している。の第1弾として38件を選出。これは、アンケート調査などの集計なのだが、言うまでもなく新幹線、そのほか、ウォシュレットや回転寿司などが選ばれた。

▼同協会は創立110周年を迎えることから、これを記念し、戦後日本で成長を遂げ、産業経済の発展に大きく寄与したイノベーションを選定する事業を実施している。まず、その第1回発表分をざっと見てみよう。(アンケート投票トップ10並びに戦後復興期から高度経済成長期までの計38イノベーション)

■アンケート投票トップ10
時期(西暦年) 選定イノベーション
1950 内視鏡
1958 インスタントラーメン
1963 マンガ・アニメ
1964 新幹線
1970 トヨタ生産方式
1979 ウォークマン
1980 ウォシュレット
1983 家庭用ゲーム機・ゲームソフト
1993 発光ダイオード
1997 ハイブリッド車

■高度経済成長期まで
時期(西暦年) 選定イノベーション
1948 魚群探知機
1949 溶接工法ブロック建造方式
1951 フェライト
1952 ファスナー
1953 銑鋼一貫臨海製鉄所
1955 自動式電気炊飯器
1955 トランジスタラジオ
1956 コシヒカリ
1958 回転寿司
1958 公文式教育法
1958 小型(軽)自動車
1958 スーパーカブ
1959 ヤマハ音楽教室
1962 リンゴ「ふじ」
1964 人工皮革
1964 電子式卓上計算機
1965 自脱型コンバインと田植機
1967 カラオケ
1967 自動改札システム
1968 柔構造建築
1968 郵便物自動処理装置
1969 LNGの導入
1969 クオーツ腕時計
1960s ブラウン管テレビ、脱硫・脱硝・集じん装置
1972 電界放出型電子顕微鏡
1973 CVCCエンジン
1974 コンビニエンスストア

▼誰もがあげるのは、やはり「インスタントラーメン」だ。アンケート調査だから、確かにこれは誰でも知っているものだ。実際に世界の各地で役に立った。日本のみならず、各国ならではの味が誕生していることからも、全世界に食生活を一変させたといえる。

▼ただし、これは確かに日本における発明だが、日本人ではない。日清食品の偉大な創業者・安藤百福(あんどう ももふく)が、悪戦苦闘の末、夫人の天麩羅料理の様子を見て、思いついたところから始まる有名なエピソードは、誰でも知っているだろうが、彼は台湾人である。旧名、呉 百福(Wu Baifu)だ。台湾は、嘉義の出身だ。

▼彼は、日本人として生きたから、日本人とも言えるが、やはりそこは正確に、台湾出身の台湾人だということは、銘記しておくべきだろう。民族というものは、大事だ。日本人が、一番愛する、日本の発明の中で、誰でも筆頭にあげるこの奇蹟が、実は台湾人の手によるものだ、ということは、日本人としても、喜ばしい限りだ。恐らく、それが日本人ではなかったからといって、眉間にシワを寄せるような日本人は、一人もいないはずだ。誰しも誇らしい事実だと思うだろう。安藤百福が、日本にいたということを感謝しよう。

▼2位は、「コンタクトレンズ」。プラスチックを目に入れるなんて、未だにわたしは信じられないが、これこそ普及させた日本人には脱帽である。

▼上位には、このほか「自動改札機」がある。立石電機(現・オムロン株式会社)1967年のことだ。外国人はビックリするはずだ。日本の通勤ラッシュには欠かせない。乗降客の増加に一役買っていることも間違いない。

▼およそ、日本人の発明とされているラインナップは、壮観の一語に尽きる。我々の生活は、少なからずこれらの偉大な発明の恩恵を受けていることが実感できる。
ここに、列挙されているものには、発明といっていいのか疑問のものや微妙なものも含まれているが、そこはご愛嬌だ。一挙公開といこう。

・化学調味料
・カラオケ
・ローソク足チャート
・増田足(入れさせてもらいました)
・八木アンテナ
・多くの和製漢語(科学、人権、社会主義、自由主義、治外法権・・・以前、閑話休題で取り上げた話題だ。)
・CD、ブルーレイ、ウォークマン
・タブレット
・煎餅
・ゲーム機
・炊飯器
・全自動麻雀卓
・エアコン
・2G, 3G, 4G対応携帯電話

▼実は、こんなものではない。驚きの事実が、どんどん出てくる。乾電池もそうらしい。
乾電池が発明されるまで電池には電解液の補充が必要であり、電極も時々清掃をしないと発電能力が低下してしまう。このような小型「湿電池」の性能に不満を抱いた日本の時計技師屋井先蔵が、より取り扱いが簡素でまた日本の寒冷地でも使用可能な時計用小型一次電池「屋井式乾電池」を発明。うそだ、とすぐどこぞの国から言われそうだから書いておくが、後世の歴史研究により、1887年以前に乾電池が発明された形跡が無い事から、屋井の乾電池が世界初であると認められた。

▼ネオジウム磁石もそうだ。1982年。ハードディスクドライブやCDプレーヤー、携帯電話などの小型の製品から、果ては電車・ハイブリッドカー・エレベーター駆動用の永久磁石

▼そうとくれば、当然出てくる青色発光ダイオードだ。2001年8月、中村修二(現・カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)が職務上で1993年11月に発明した(特許法上、職務発明という)「404特許」を巡って元勤務先の日亜化学工業を提訴し、同特許の原告への帰属権確認ないし譲渡対価を巡って係争した(青色LED訴訟)件はあまりにも有名だ。

▼胃カメラ。1950年10月28日に東京大学医学部附属病院分院の副手だった宇治達郎とオリンパス光学工業(現・オリンパス)の杉浦睦夫、深海正治が、きわめて小さなカメラ本体及び光源(超小型電球)を軟性管の先端に取り付けて完成させた。

▼光ファイバーは1964年、西澤潤一、佐々木市右衛門らの発明だ。こうした科学技術系は実にたくさんある。古くは戦前の1928年の八木アンテナだが、マイクロプロセッサも実は日本人である。実際に初めて商品化・製造したのは、言うまでもなくインテルだ。

▼より日常的なものに目を転じると、わんさかでてくる。まず、レトルトカレー( 1968年大塚食品のボンカレーが世界初である。)。インスタントコーヒーもそうだ。実は、緑茶をインスタント化する過程で生まれたそうだ。なんと、1901年という、日露戦争以前のことだ。この特許を利用して大きく成功を収めたのがスイスのネスレにほかならない。

▼近年大陸の観光客が、よく買っていくというウォシュレットだが、これもそうだ。かつてマドンナが、来日した折に、ホテルでこれを経験し卒倒するほど驚愕。即座に買って帰り、ウォシュレット無しには生活できない、とまで言わせた逸話は有名だ。

▼現在でも、社名に残るシャープペンシルは言うまでもない。実はこれは、江戸時代に英国で特許が出されている。これをステンレス製の実用的なシャーペンにしたのは、シャープの前身、早川金属工業だ。

▼カラオケもそうだ。かつて日本でこれが流行、普及していったとき、日本でしかはやらないだろうなどと思ったのだが、とんでもない、いまやアジアはもちろん、どこの国にいってもある。

▼だんだん書いているのが面倒臭くなってきたので、ここからまたランダムに列挙する。

● CD(コンパクトディスク)
● オートフォーカス
● CD-R(太陽誘電)
● デジカメ
● DVD(松下)
● エレキギター
● ファックス
● フラッシュメモリー
● ハイブリッドエンジン
● アイスノン
● インテル4004(世界初のCPU。設計者が日本人・嶋正利)
● ラップトップコンピューター(東芝が開発した膝に乗るパソコン)
● MD
● ニュートリノ
● プラズマ・ディスプレイ(最初は日立だそうだ)
● ロータリーエンジン
● テトラポッド
● ウォークマン(ソニー)
● ワープロ(東芝)
● アルミパック食品
● 液晶ディスプレイやモニター(シャープ)
● つり銭の出る自動販売機
● 書いた字が消せるボールペン
● カードシステム(カードに、マイクロチップを埋め込むという驚きの発明)
● カッターナイフ
● 缶コーヒー
● 乾燥粉末アルコール(これによってインスタントラーメンとかに入っている風味調味料が可能に)
● 魚群探知機
● グルタミン酸ナトリウム(味の素)
● 光造形技術(原理の発明は日本人。特許未請求)
● サッカーボール(五角形などの多面体のサッカーボールにしたのは、広島のモルテン社だ。)
● 自動車用エアバック
● 養殖真珠
● 水晶発振のクォーツ時計
● ステルス機の電波吸収剤(TDK)
● 洗濯機の屑取り
● 世界最薄避妊サック
● 世界初のLSIコンピューター(富士通)
● 全身麻酔薬
● ソーラーシステム
● 炭素繊維
● 地下街
● 超鉄鋼
● 炭ソ菌予防ワクチン
● 中間子理論
● 旗を持ってのツアーガイド(これは、けっこう笑える。近年、欧米人の団体旅行でも見られるのは、もっと笑える)
● 使い捨てカメラ
● 電気自動車
● 電気炊飯器
● 電子ライター
● 誘導性ポリマー
● 電波時計
● トレハロース
● 温水洗浄便座(TOTO)
● 同時送受無線電話機
● バイキング
● 破傷風・ジフテリア血清治療
● ビタミンの発見
● パソコンの圧縮ソフトのアルゴリズム開発
● 病院にMRI検査機
● フロッピーディスク
● ヘッドカバー
● 防犯セキュリティーのための警備システム(SECOM)
● 文字変換システム
● 焼肉用無煙ロータリー
● 人工心臓
● 留守番電話
・・・・

▼とんでもないことだと思わないだろうか。日本人にして、これだけ並べられると、うーんと唸ってしまう。外人ならなおのことだろう。面白くない、と思う民族もあるだろう。が、これが事実というものだ。日本人はおくゆかしくて、なかなか威張らないから、あえてわたしがここで威張ってみせた。「で、おまえは一体なにをつくたんだ」と言われると、穴にでも入りたくなるが。

増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長
松川行雄




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